胸が凹んで見える漏斗胸って?漏斗胸になる原因は?

皆さん、漏斗胸(ろうときょう)ってご存知ですか? 胸の凹みや変形、左右の大きさが違うなどで悩んでいるあなた。もしかしたら漏斗胸かもしれませんよ。
ここでは漏斗胸の原因や症状、治療法について紹介していきます。

漏斗胸とは?

胸部の中心とお腹との境目あたりが凹んでいる状態を指します。生まれた時から凹んでいる人もいれば、年齢とともに徐々に凹みが進行する場合もあります。また始めは胸の中心部にあった凹みが段々と右側に移っていき、左右非対称になることもあります。
漏斗胸は女性よりも男性に3倍ほどの割合で起こりやすく、1000人に1人の確率で発症すると言われています。

漏斗胸の原因は?

まだ原因ははっきりとは分かっていません。おそらく肋骨の先端の部分が体の他の部分よりも早く成長するために、両側から押し込まれて体の内側へと落ち込んでしまうことが原因ではないかと考えられています。
また漏斗胸はいびきをかく子どもに多く見られることも分かっています。扁桃腺やアデノイドが大きくいびきをかく子どもは、それだけ強い呼吸をしており呼吸に伴う肋骨への負荷が大きいことが影響していると言われています。

漏斗胸の症状は?

漏斗胸は前胸部という比較的目立ちやすい部分が凹むため、他人との容姿の違いから精神的な悩みを抱えることが少なくありません。
3歳ころまでは自然と凹みが改善する可能性がありますが、それ以降は自然治癒は見込めません。 漏斗胸の程度が強い場合は、胸部にある他の臓器にも影響を及ぼすことがあります。
心臓が圧迫されると不整脈や弁膜症を発症する可能性が高まります。肺が圧迫されることで呼吸器関連の感染症に罹りやすいなどの悪影響が出ます。
また少しでも呼吸を楽にしようと前かがみの姿勢をとることで、猫背や側弯症など背骨の変形が起こることも多いです。
風邪をひいたときに咳が長引きやすい、食が細い、食後に嘔吐する疲れやすい、すぐに息が上がるといった症状を自覚される人もいます。

漏斗胸の診断をするには?

一般的な漏斗胸は外見によって診断可能です。症状の強さや他の臓器への影響を調べるためには、胸部のCTやレントゲン撮影などの精密検査を行います。

漏斗胸は放っておいてもいいの?

胸の凹みがあまり強くない場合は放っておいても問題ありません。
凹みが強い場合も心臓や肺の機能に著しく異常をきたしていなければ様子観察とする場合もあります。
そのため積極的な治療をするかしないかは、見た目の問題を気にするかしないかという美容的な観点が大きいと言えます。

漏斗胸の治療法は?

漏斗胸の治療法は、変形の強さや他の臓器への影響の大きさによって決定されます。

症状が軽い場合

手術は行わず、姿勢の矯正や胸部の筋力トレーニングなどで対応します。

扁桃腺肥大などの他の疾患が漏斗胸の悪化に関与している場合

まず原因となっている疾患の治療を行います。その後、漏斗胸の程度がどう変化していくのか経過観察を行い、次の治療法を考えます。

心臓や肺にも悪影響がある場合・美容的に問題がある場合

手術適応となります。さまざまな手術方法があるため、その人の症状によって適切なものを選択します。
一般的なものとしては「胸骨挙上術」という凹んだ胸骨を持ち上げる手術と、「胸骨翻転術」という凹んだ胸骨を切り取ってひっくり返す手術があります。
また最近はNuss手術という新しい手術も行われるようになってきました。
この方法では変形して凹んでいる肋骨の後ろに金属製の棒を挿入して、肋骨を前に押し出した形で固定します。
3年ほどかけて肋骨の矯正をし、最終的には金属棒を除去する再手術を行います。

成人女性の漏斗胸について

漏斗胸は比較的男性に発症しやすく女性には少ない傾向があるのですが、それでも胸の形で悩んでいる人はたくさんいます。
女性にとって胸の形はとても大きな悩みです。特に成長とともに凹みが右側に移動し胸の形が左右非対称になると乳房の形がアンバランスになるため、美容上非常に大きな悩みとなります。
右の胸が凹むことで、右の乳房が異常に小さく見えます。
この場合右の胸だけ豊胸手術をしようとしてもうまくいきません。まず、根本的な骨格矯正の手術が必要になります。

女性の漏斗胸、軽度なら脂肪注入で改善が見込まれる場合も

骨格の手術は大掛かりになりますし、術後の痛みも激しく傷跡も残ります。
成人女性の軽度の漏斗胸(中央部分だけの凹み)に関しては、凹み部分に脂肪を注入するだけで凹みが目立たなくなる場合もあります。
また脂肪注入により左右の乳房の大きさを修正することも可能です。

一人で悩まずまずはクリニックに相談を

漏斗胸は1000人に1人の割合で起こると言われており、決して珍しいことではありません。
まずは受診をして他の臓器に影響がないかや治療法について専門家に相談しましょう。
何科を受診するかについては呼吸器内科や呼吸器外科、心臓外科、形成外科など病院によって異なるため、あらかじめ電話や受付で相談してみるとよいでしょう。

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