二重まぶたと遺伝の関連性についてこの記事では解説していきます。
二重まぶたは生まれつき決まってしまうのか、それとも後天的な要因でなんとかなるのかについて迫っていきましょう。
二重まぶたは遺伝が関係してるって本当?
二重まぶたが遺伝と関係しているという話は嘘ではなく、生まれつきのまぶたの形は親からの遺伝の影響を受けて決まるものです。
人の体の特徴は髪の毛の色や肌の色、身長など多くの場合が親から受け継いだ遺伝子によって似てくるもので、まぶたの形もその遺伝の影響で決まる部分があるからです。
例えば、家族を見渡すと、両親と子どものまぶたの形がそっくりだったり、兄弟同士で目元が似ていたり、時には親より祖父母に瓜二つだったりすることが多く見られますが、これはまさに遺伝によって特徴が引き継がれているためだと考えられます。
二重まぶたになる遺伝子には法則がある?
二重まぶたの遺伝には、親から子への伝わり方に基本となるはっきりした法則があります。
二重まぶたの遺伝子は優性(顕性)、一重まぶたの遺伝子は劣性(潜性)という性質を持っており、親から受け継ぐ遺伝子の組み合わせ次第で子どものまぶたの形が決まるためです。
例えば、両親から受け継ぐ2つの遺伝子(父と母からそれぞれ1つずつ)のうち、1つでも「二重」の遺伝子があれば子どものまぶたは二重になり、2つとも「一重」の遺伝子であれば子どもは一重まぶたになるという仕組みです。
二重まぶたの遺伝には明確な規則性があり、このルールでほとんどの場合説明がつく状況になります。
両親が二重まぶたでも一重まぶたになる可能性もある
両親が二重まぶたなら子どもも二重になる確率は非常に高いですが、それでも子どもが一重まぶたになる可能性はゼロではありません。
両親が二重まぶたでも(両方の親の遺伝子型が純粋なAAではなく)、二人とも一重の遺伝子(劣性)をひとつずつ持っている場合があり、その場合子どもには両方の親から一重の遺伝子が伝わって一重まぶたになる可能性が生じるからです。
例えば、両親の遺伝子型がともに「Aa」(二重だが一重の遺伝子も持つ)であれば、子どもの遺伝子が「aa」(一重のみ)となる組み合わせが起こり得て、その確率は理論上25%ほど(4人に1人程度)になるとされています。
両親が二重まぶたでも子どもが一重まぶたとして生まれる可能性が残っているのです。
両親が一重なのに子どもが二重になるのはなぜ?
両親が一重まぶたなのに子どもが二重まぶたになるのはごく稀なことですが、実際に起こる場合があり、その背景には隠れた遺伝的要因や成長に伴う変化などが考えられます。
両親が一重まぶたに見えても、実は祖父母から受け継いだ二重の遺伝子を持っていて、まぶたの脂肪が厚いため外見上一重に見えているだけの可能性があるからです。
例えば、赤ちゃんの頃一重まぶたでも成長につれてまぶたの脂肪が減って自然に二重になるケースがあり、この場合は遺伝というより体質や成長による変化で二重になったと考えられます。
両親が一重まぶたでも、遺伝の組み合わせや成長による変化によって子どもが二重になることが起こり得るのです。
優性遺伝(顕性遺伝)と劣性遺伝(潜性遺伝)って何?
優性遺伝(顕性遺伝)と劣性遺伝(潜性遺伝)とは、遺伝の分野で使われる、子どもに遺伝するときの形質の現れやすさの違いを表す言葉です。
優性(顕性)の形質は1つの遺伝子だけでも子に現れやすい強い遺伝子であり、劣性(潜性)の形質は優性の対になる弱い遺伝子で、優性がないときだけ表に出る特徴だからです。
二重まぶたの遺伝子は優性なので子どもは一方の親からその遺伝子をもらうだけで二重まぶたになりますが、一重まぶたの遺伝子は劣性のため、両親からその遺伝子しかもらえない場合にだけ一重まぶたとして現れます。
優性(顕性)は子に表れやすい強い形質で、劣性(潜性)は目立たず隠れやすい形質を指すのです。
親の目の形が遺伝する確率はどのくらい?
親のまぶたの形(二重か一重か)は、とても高い確率で子どもに遺伝します。
まぶたの形は髪や肌の色などと同様に優性と劣性の遺伝子によって決まり、子どもはそれぞれの親から1つずつ遺伝子を受け継ぐので、その組み合わせが子どもの目の形に大きく影響するからです。
例えば、両親ともに二重まぶたなら子どもも二重になる確率は理論上非常に高く(75%以上)、片親だけ二重なら約50%、両親ともに一重まぶたなら子どももほぼ確実に一重になる(遺伝的にはほぼ100%)と考えられています。
遺伝は祖父母など親以外からの影響も受けますが、親の目の形は子どもにも強く反映され、高い確率で受け継がれる傾向があるのです。
二重まぶたは遺伝しやすい?
二重まぶたは、優性遺伝の特徴であり、一重まぶたよりも子どもに非常に遺伝しやすい形質です。
なぜなら、二重の遺伝子は優性(顕性)で強い遺伝子のため、一重の遺伝子よりも子どもに現れやすい性質を持っているからです。
例えば、両親がともに二重まぶたなら子どももほぼ確実に二重となり(理論上75%以上)、片方だけ二重でも子どもが二重になる確率は50%以上と非常に高くなりますが、両親ともに二重でなければ子どもはほとんど一重になります。
実際、二重まぶたの親からは二重まぶたの子が生まれる例が多く見られ、二重まぶたは一重まぶたより遺伝しやすい傾向にあると言えるのです。
純粋な二重遺伝子(AA)と混合型(Aa)とは
純粋な二重遺伝子(AA)とは、両方の遺伝子が二重である状態を指し、混合型(Aa)とは、一方が二重の遺伝子で他方が一重の遺伝子を持つ状態のことです。
AAの人は二重まぶたの遺伝子しか持たず子どもにも必ず二重の遺伝子を伝えますが、Aaの人は一重の遺伝子も持っているため子どもに一重の遺伝子を伝える可能性があるからです。
両親がともにAA(純粋二重遺伝子)であれば子どもは確実に二重まぶたになりますが、両親がともにAa(混合型)であれば子どもがaa(一重まぶたの遺伝子のみ)になる組み合わせが生じる場合があります。
AAは二重の遺伝子のみを持つ型、Aaは二重と一重の両方の遺伝子を持つ型なのです。
自分のまぶたの遺伝子タイプを知る方法
現在のところ、自分が純粋な二重遺伝子(AA)なのか混合型(Aa)なのかを正確に知る方法は限られています(専門の遺伝子検査以外では判別が難しいです)。
見た目が二重まぶたでもAAとAaは区別できず、通常は専門の遺伝子検査をしなければ確定することはほぼできないためです。
もし、自分が二重で両親や兄弟、子どもの中に一重まぶたの人がいれば、自分はAa(混合型)である可能性が高いでしょうが、家族に一重の人がおらず自分も二重であればAAかもしれません(ただし断定はできません)。
このように、遺伝子検査をしない限り、自分のまぶたの遺伝子タイプは家族のまぶたの特徴から推測するしかないのです。
一重まぶたの人が二重まぶたを手に入れる方法は?
一重まぶたの人が二重まぶたを手に入れるには、コスメ用品で一時的に二重を作る方法と、美容整形で半永久的な二重を作る方法の二つの方法があります。
アイプチやテープなどでまぶたに癖をつければ簡易的に二重になれますし、専門の手術(埋没法や切開法)を受ければ物理的にまぶたにひだを作って長期間二重を維持できるからです。
例えば、市販のアイプチ(接着剤)やアイテープでまぶたに一時的なひだを作って二重にする方法や、美容外科で埋没法・切開法などの手術を受けて半永久的に二重にする方法があります。
自力でのメイクか医療の力によって、一重まぶたの人でも二重まぶたを手に入れることが十分可能なのです。
将来二重になる可能性の見分け方はある?
将来自然に二重になるかを確実に見分ける方法は基本的にありませんが、まぶたにうっすら線があるなどの兆候から予測できる場合があります。
成長につれて二重になる子どもには、小さい頃からまぶたに薄い線が見えていたり、泣いた後や寝起きに一時的に二重になるタイミングが見られたりすることが多いからです。
普段は一重まぶたでも、朝の寝起きや泣いた直後にまぶたに二重の線が現れる子がおり、幼児期にまぶたに薄い線がうっすらと確認できる場合も、将来的に二重になる可能性があるでしょう。
このように、確実ではありませんが、まぶたに現れるわずかな線などから将来自然に二重になる兆候をうかがえることがあります。
まとめ
二重まぶたの遺伝には一定の法則があり、親子間で目の形が似ることもありますが、必ずしも同じになるとは限りません。
遺伝子の組み合わせや隠れた遺伝子の影響を受けるため、予想外の目の形が生まれることもあります。
自分の遺伝子タイプを知ることで、将来の目の形を予測できるかもしれません。また、遺伝に関わらず、美容外科やアイプチなどで二重まぶたを手に入れることも可能です。