この記事は、東京美容外科 統括院長 麻生 泰医師が監修しています。
「豊胸はやめた方がいい」という声を目にして、手術に踏み切れずにいませんか。実際にインターネット上には、失敗や後悔の体験談が数多く投稿されています。
当院は、他院で受けた豊胸の修正を年間250件以上お引き受けしています。うまくいかなかったケースだけが集まってくる場所です。
そこから見えてくるのは、失敗は誰にでも等しく起こるわけではない、ということです。皮膚が薄い方に起こりやすいもの、注入量によって変わるもの、体型との相性で決まるもの。多くは、条件が分かっています。
つまり、自分に起こりやすいものが何かは、事前に絞り込めます。そのうえで術式と医師を選べば、避けられる失敗があります。
この記事では、実際の症例をお見せしながら、どんな条件のときに何が起きやすいのかを術式別に整理します。そのうえで、術式と医師を選ぶ際に確認しておきたい点をお伝えします。
結論:豊胸はすべての人が「やめた方がいい」手術ではありません
ただし、妊娠中・授乳中の方、または近く妊娠を希望している方、検診で異常を指摘されている方、リスクを十分理解できていない方などは、今すぐ受けることはおすすめできません。また、術式ごとに長期的なリスクや修正が必要になる可能性があります。
目次
「豊胸はやめた方がいい」と言われる4つの理由
まず、なぜこの言葉が広まっているのかを整理します。理由は大きく4つに分けられます。
- 失敗や後悔の体験談が目に入りやすいため
- 除去や修正が必要になるケースが実際にあるため
- 費用が高額で、やり直しにもさらに費用がかかるため
- ダウンタイムの負担が大きいため
失敗や後悔の体験談が目に入りやすいため
豊胸について調べると、失敗や後悔に関する体験談を目にすることがあります。
満足している方は、手術後に日常へ戻ると、あえて詳しい体験談を発信する機会が少なくなることがあります。一方、思うような結果にならなかった場合は、悩みを共有
したり、同じ経験をする人を減らしたいという思いから、詳しく体験を投稿する方もいます。
そのため、検索やSNSで目にする体験談だけでは、豊胸を受けた方全体の結果や割合を判断することはできません。
大切なのは、体験談の数だけを見るのではなく、「どの術式を受けたのか」「どのような条件で何が起きたのか」まで確認することです。自分と似た条件なのかを整理すると、リスクを判断する材料になります。
除去や修正が必要になるケースが実際にあるため
当院には、他院で豊胸を受けた後に痛みや変形、しこりなどの症状が現れた方が来院されます。仕上がりに納得できず、入れ替えを希望される方もいらっしゃいます。
ご相談の内容はさまざまです。バストが硬くなった、左右の形が揃わない、触ると痛む。数年経ってから症状が出てくる方もいます。
こうした豊胸の他院修正の相談が一定数存在することも、慎重な意見が出る背景のひとつです。
ただし、当院ではこうしたご相談に対して、状態を丁寧に診察したうえで、必要に応じて除去や入れ替えなどの修正手術を行っています。術後に痛みや変形などのトラブルが生じた場合も、そのままにすることなく、患者様の状態に応じた対応を行い、責任を持って最後までフォローいたします。
費用が高額で、やり直しにもさらに費用がかかるため
美容目的の豊胸手術は、原則として保険適用外の自由診療です。まとまった費用が必要になるため、判断そのものが重くなります。
加えて、除去や入れ替えを行う場合には、最初の手術とは別に費用が発生します。修正のほうが工程が複雑になり、費用が上がることもあります。
「高い費用をかけたのに満足できず、直すためにまた費用がかかった」という後悔は、決して珍しいものではありません。
豊胸の料金は事前に確認し、修正が必要になった場合の想定まで含めて検討することをおすすめします。保証制度の有無まで比較しておくと、総額の見通しが立ちます。
ダウンタイムの負担が大きいため
豊胸手術を受けると、腫れや内出血が落ち着くまでに時間がかかります。仕事や予定をどう調整するかは、多くの方が気にされる点です。
脂肪注入豊胸では、注入したバストだけでなく、脂肪を吸引した太ももや腹部にもダウンタイムが生じます。負担が二か所に分かれる点は見落とされがちです。
さらに、術後は自分自身でのケアも必要になります。激しい運動や圧迫には制限がかかり、日常生活にしばらく制約が残ります。
この期間をどう乗り切るかが見えないことが、踏み切れない理由になります。
豊胸手術の種類は?一覧で比較
リスクを理解する前に、まず術式ごとの特徴を押さえておきましょう。それぞれ得意なことと不得意なことがあります。
| 術式 |
バストアップの目安 |
持続期間 |
主な特徴 |
| シリコンバッグ豊胸 |
2カップ以上も可能 |
長期間 |
希望のサイズを実現しやすい。異物を体内に留置する |
| 脂肪注入豊胸 |
1~2カップ程度 |
定着分は長期間 |
自分の脂肪を使う。吸収される分がある |
| ハイブリッド豊胸 |
2カップ以上も可能 |
長期間 |
シリコンバッグと脂肪を組み合わせ、自然な仕上がりを目指す |
| ヒアルロン酸豊胸 |
1カップ未満が中心 |
数か月~1年程度 |
切開が不要。徐々に体内へ吸収される(当院では推奨しておらず、取り扱いがありません) |
シリコンバッグ豊
シリコンバッグ豊胸バストの下や脇の下から切開し、シリコン製のバッグを挿入する方法です。入れるサイズを選べるため、希望のカップ数に近づけやすい特徴があります。
体内に異物を留置するため、定期的な状態確認が必要です。ただし、脂肪注入のように吸収される心配はなく、ボリュームは安定します。
詳しくはシリコンバッグ豊胸のページをご覧ください。
脂肪注入豊胸
太ももや腹部から吸引した自分の脂肪を、バストに注入する方法です。異物を入れないため、触った感触が自然になりやすい点が支持されています。
ただし、注入した脂肪のすべてが定着するわけではありません。また、吸引できる脂肪の量に限りがあるため、痩せ型の方には向かない場合があります。
ハイブリッド豊胸
シリコンバッグでボリュームを確保し、その上に脂肪を注入して輪郭をなじませる方法です。バッグの縁が目立ちにくくなります。
サイズと自然さの両方を求める方に向いています。
ヒアルロン酸豊胸
注射で製剤を注入する方法です。切開が不要で、ダウンタイムが短い点が選ばれる理由になっています。
一方で、注入した製剤は時間とともに吸収されます。効果を保つには繰り返しの施術が必要で、長期的に見ると費用がかさむこともあります。
当院ではヒアルロン酸豊胸をおすすめしておらず、取り扱いもありません。ただし、他院で受けた方の除去・修正には対応しています。
実際の失敗例はヒアルロン酸豊胸で後悔した失敗例で解説しています。
同じ術式でも、手技によって負担は変わる
術式の名前が同じでも、手術の進め方は医療機関によって異なります。切開の大きさ、麻酔の方法、出血をどこまで抑えるか。こうした違いが、術後の経過に影響します。
麻生統括院長が考案した東美式豊胸術では、Tumescent法を用いて、手術中の出血をできる限り抑えることを目指しています。シリコンバッグを挿入すると、体の自然な反応としてバッグの周囲に被膜(カプセル)が形成されます。この被膜自体は問題ありませんが、過度に厚く硬くなってバッグを締め付ける「カプセル拘縮」が強くなると、バストの硬さや変形、痛みなどにつながることがあります。出血や血腫などはカプセル拘縮との関連が指摘されているため、手術中の出血をできる限り抑えることが最も重要です。
また、バッグの挿入には「ケラーファンネル」という専用器具を使用しています。バッグを直接手で触れず、皮膚との接触をできるだけ避けながら挿入できるため、細菌が付着する機会を減らせることが特徴です。さらに、小さな切開部からスムーズにバッグを挿入できるため、切開創への負担も抑えられます。こうした工夫を重ねることで、カプセル拘縮などの術後トラブルのリスク低減を図っています。
詳しくは豊胸手術のページをご覧ください。
ここがポイント!
出血を抑えることにこだわるのは、それが痛みや腫れ、カプセル拘縮にまで影響するからです。手術そのものの上手さだけでなく、術後にどれだけ日常へ戻りやすいかまで含めて設計しています。
術式ごとのメリットとデメリットの比較は豊胸手術のメリット・デメリットで解説しています。ここからは、それぞれで何が起こりうるかに絞って見ていきます。
【術式別】豊胸で起こりうるリスクと実際の失敗例
| 術式 |
起こりうるリスク |
| シリコンバッグ豊胸 |
カプセル拘縮/破損・漏れ/感染/左右差/リップリング/ダブルバブル/石灰化/仕上がりが不自然/感覚の変化 |
| 脂肪注入豊胸 |
ボリュームダウン/しこり(オイルシスト)/石灰化/脂肪壊死・感染/脂肪吸引部のダウンタイム |
| ヒアルロン酸豊胸 |
仕上がりが硬い/しこり・カプセル拘縮/早期のボリュームダウン/感染/血管閉塞・組織壊死 |
ここからは、症状が現れるケースの中身を見ていきます。後悔の内容は術式によって異なるため、当院の他院修正でご相談を受けることが多い内容を中心に整理します。
すべてが必ず起こるものではありません。起こりやすさは条件によって変わるため、自分に当てはまるものを見極めることが大切です。
シリコンバッグ豊胸で起こりうるリスク
体内にバッグを留置するため、体がそれをどう受け止めるかによって起こる症状が中心です。皮膚の厚みやもとのバストの形によって、起こりやすさが変わります。
カプセル拘縮
体内に入ったバッグの周囲には、被膜と呼ばれる組織が形成されます。これは異物を包み込もうとする体の自然な反応です。
この被膜が厚く硬くなると、胸が硬く感じられたり、形が変わったりすることがあります。程度によっては痛みを伴い、被膜の切開や除去が必要になる場合もあります。
発生を完全に防ぐ方法はありませんが、術後のマッサージ指導や定期検診で早期に気づくことは可能です。
バッグの破損・漏れ
強い衝撃や経年劣化により、バッグが破損する可能性があります。破損してもすぐに自覚症状が出るとは限りません。
定期的な検診で状態を確認しておくと、気づかないまま時間が経つことを避けられます。保証制度の内容も、入れる前に確認しておきたい点です。
感染
術後に細菌感染が起きると、腫れや発熱、痛みが生じます。多くは抗生剤で対応しますが、治まらない場合はバッグを一度取り出す必要が出ることもあります。
手術環境の衛生管理と、術後の指示を守ることが予防につながります。
左右差
もともとの胸の形や大きさ、肋骨の張り方には左右差があります。手術ですべてを揃えられるわけではありません。
術前から左右差が大きい方ほど、術後も差が残りやすくなります。どこまで揃えられるかは、カウンセリングで確認しておいてください。
リップリング
皮膚や皮下脂肪が薄い方では、バッグの縁やシワが皮膚の上から波打って見えることがあります。痩せ型の方で起こりやすい傾向があります。
脂肪注入を組み合わせて厚みを補う方法や、バッグの種類を変える方法で軽減を図ります。
ダブルバブル
バッグの位置ともとのバストの境目が段差として現れ、胸の下部が二段に見える状態です。もとの乳腺の形やバッグの選択が影響します。
もともとバストの下側が発達している方では起こりやすくなります。術前の診察で予測できる場合もあるため、リスクの説明があるかどうかは医師選びの目安になります。
石灰化
被膜にカルシウムが沈着し、硬く触れることがあります。長期間経過した方で見られることがあります。
乳がん検診の画像に写り込む場合があるため、検診時には豊胸歴を必ず伝えてください。
仕上がりが不自然
体格に対して大きすぎるサイズを選ぶと、輪郭が浮き上がって見えることがあります。皮膚が引き伸ばされ、突っ張り感が出ることもあります。
サイズは希望だけでなく、皮膚の伸びや厚み、肋骨の形を踏まえて決める必要があります。ここを妥協すると、後から修正しても元に戻しにくくなります。
感覚の変化
胸のしびれ、感覚が鈍くなる、一部の感覚が失われる。乳頭や乳輪が敏感になる、あるいは鈍感になるといった変化が生じる可能性があります。
切開の位置や手術の範囲によって、影響の出方は変わります。気になる変化があれば、遠慮なくご相談ください。
実際の失敗例|シリコンバッグの他院修正でお受けした症例
他院で15年前に左右180ccのシリコンバッグを入れられた患者様です。左右ともに硬く拘縮があり、凹凸(リップリング)が見られました。
当院では古いバッグとカプセルを取り出し、シリコンバッグ(ベラジェル 225cc)を挿入して形を整えました。
- 施術名:シリコンバッグ抜去・シリコンバッグ豊胸
- 施術の説明:過去に入れた古い豊胸バッグを取り出し、シリコンバッグを挿入してバストアップする手術
- 施術の副作用(リスク):血腫・カプセル拘縮・感染・傷跡・左右差・痛み・むくみ・赤み・腫れ・内出血
- 施術の価格:400,000〜1,500,000円(税込)
他の症例は豊胸の他院修正のページでご覧いただけます。
脂肪注入豊胸で起こりうるリスク
注入した脂肪がどれだけ定着するかで結果が変わります。定着しなかった分が体内でどうなるか、という点に関わる症状が多くを占めます。
ボリュームダウン
注入した脂肪のすべてが定着するわけではありません。一定の割合は体内に吸収されるため、術直後より小さくなります。
「手術直後の状態が続く」と思っていると、ここで落差を感じます。定着後のサイズを基準に説明を受けているか、確認しておいてください。
しこり(オイルシスト)
定着しなかった脂肪が液状の袋のように残り、しこりとして触れることがあります。小さいものは経過を見ますが、数が多い場合や大きい場合は除去を検討します。
一度に多くの脂肪を注入するほど起こりやすくなります。注入量を分けて複数回に分散させる方法もあります。
石灰化
吸収されなかった脂肪の一部が石灰化することがあります。触ってわかる硬さとして残る場合もあります。
マンモグラフィで所見として写ることがあるため、検診時の申告が大切です。
脂肪壊死・感染
一度に多量の脂肪を注入すると、血流が届かず組織が壊死する場合があります。壊死した部分に感染が起きると、切開して処置が必要になることもあります。
注入量の設計が結果を大きく左右します。「一度で理想のサイズに」という希望が、かえってリスクを高めることがある点は知っておいてください。
脂肪吸引部のダウンタイム
脂肪注入では、まず吸引が必要です。注入側だけでなく、吸引した太ももや腹部にも内出血や腫れが生じます。
ダウンタイムが二か所に発生するため、休みの取り方も含めて計画を立ててください。
実際の失敗例|脂肪注入の他院修正でお受けした症例
他院で脂肪注入豊胸を受けたあと、1年経たないうちにしこりだらけになった患者様です。大きなしこりと変形が見られました。
当院では脂肪としこりを除去・洗浄したうえで、シリコンバッグ(Motiva2 250cc Demi)を挿入しました。
- 施術名:脂肪除去・シリコンバッグ豊胸
- 施術の説明:脂肪注入豊胸後の脂肪やしこりを除去し、シリコンバッグを挿入してバストアップする手術
- 施術の副作用(リスク):血腫・カプセル拘縮・感染・傷跡・左右差・痛み・むくみ・赤み・腫れ・内出血
- 施術の価格:600,000〜1,400,000円(税込)
脂肪注入については脂肪注入豊胸のデメリットで詳しく解説しています。
ヒアルロン酸豊胸で起こりうるリスク
切開を伴わない分、手軽に受けられる術式です。ただし注入量が多くなるほど、体が製剤を異物として扱いやすくなります。
仕上がりが硬い
製剤の種類や注入量によっては、触ったときに硬さを感じることがあります。柔らかさを重視する方には向かない場合があります。
硬さは注入直後より、時間が経ってから気になってくることもあります。
しこり・カプセル拘縮
注入量が多いと、製剤の周囲に被膜が形成され、硬いしこりとなることがあります。
当院では、片胸に200cc程度を2回にわたり注入され、6cm以上のしこりが生じた方の修正を行った例があります。両側の乳房が変形し、カプセル拘縮を起こしていました。
除去は溶解液の注射で対応するのが基本です。ただし、しこりが瘢痕化している場合には、切開が必要になることもあります。
切開が不要な点を理由に選んだ方にとっては、想定と違う結果になり得ます。
早期のボリュームダウン
ヒアルロン酸は注入直後から徐々に体内へ吸収されていきます。効果を維持するには、繰り返しの注入が必要です。
回数を重ねるほど費用がかさみ、注入総量も増えていきます。長期的に続けるつもりであれば、他の術式との総額比較をおすすめします。
感染
注入部位に細菌感染が生じると、腫れや痛みが続きます。溶解剤による除去が必要になる場合があります。
当院では、ヒアルロニダーゼという溶解液を注射して除去を行っています。
血管閉塞・組織壊死
注入した製剤が誤って血管内に入ると、血管が閉塞し、血液の流れが妨げられます。周囲の組織が酸素不足となり、組織が壊死するおそれがあります。
血管の走行を理解したうえで行う必要のある処置です。「注射だけだから簡単」という認識は避けてください。
実際の失敗例|ヒアルロン酸の他院修正でお受けした症例
他院でヒアルロン酸豊胸を2回受け、片胸でトータル200cc程度を注入された患者様です。両側の乳房が変形し、左胸は6cm以上の硬いしこりとなり、カプセル拘縮を起こしていました。
当院では製剤としこりを除去したうえで、シリコンバッグ(Motiva2 400full)を挿入して形を整えました。
- 施術名:ヒアルロン酸除去・シリコンバッグ豊胸
- 施術の説明:ヒアルロン酸を除去し、シリコンバッグを挿入してバストアップする手術
- 施術の副作用(リスク):血腫・カプセル拘縮・感染・傷跡・左右差・痛み・むくみ・赤み・腫れ・内出血
- 施術の価格:300,000〜1,200,000円(税込)
失敗例の詳細はヒアルロン酸豊胸で後悔した失敗例にまとめています。
ここがポイント!
これだけ並べると不安になるかもしれませんが、すべての方に起こるものではありません。起こりやすさは、皮膚の厚みやもとのバストの形、注入量といった条件で変わります。カウンセリングでは、バストの状態や皮膚・乳腺の厚み、希望されるサイズなどを確認したうえで、想定されるリスクについて具体的にご説明しています。
現在は推奨されない・取り扱いが変わった豊胸術
豊胸に使われる製剤やバッグは、時期によって扱いが変わることがあります。過去に受けた施術が現在どう評価されているかは、判断材料のひとつになります。
アクアフィリング
アクアフィリングは、注入によってバストアップを図る製剤です。切開が不要で手軽さが強調されていた時期がありました。
当院には、この製剤による変形や痛み、しこりのご相談が多く寄せられています。注入から数年経ってから症状が出る方もいらっしゃいます。
注入時は無色透明であった製剤が、体内で黄色く変色した状態で摘出されることもあります。体内で広がりやすく、完全な除去が難しい点が課題です。
詳しくはアクアフィリング豊胸のリスクのコラムで解説しています。
除去手術の内容についてはアクアフィリング除去のページをご覧ください。
実際の失敗例|アクアフィリングの他院修正でお受けした症例
数年前に他院でアクアフィリングを両胸にそれぞれ200cc入れられた患者様です。左右が非対称で、変形が見られました。
当院では製剤を除去・洗浄したうえで、シリコンバッグ(Motiva2 右475demi/左550full)を挿入しました。注入時は無色透明であった製剤が、皮膚や体内の組織を溶かすことで黄色く変色していました。
- 施術名:アクアフィリング製剤除去・シリコンバッグ豊胸
- 施術の説明:アクアフィリングを除去し、シリコンバッグを挿入してバストアップする手術
- 施術の副作用(リスク):血腫・カプセル拘縮・感染・傷跡・左右差・痛み・むくみ・赤み・腫れ・内出血
- 施術の価格:800,000〜1,800,000円(税込)
医師が解説|今は「豊胸をやめたほうがいい」人の特徴
豊胸そのものが問題なのではなく、タイミングや準備が整っていないケースがあります。以下に当てはまる方は、一度立ち止まることをおすすめします。
妊娠中・授乳中、または近く妊娠を希望している方
妊娠と授乳では、バストの大きさや形が大きく変化します。乳腺が発達し、授乳が終わると今度はしぼんでいきます。
手術後にこの変化が起きると、せっかくの仕上がりが崩れてしまうことがあります。左右差が新たに生じることもあります。
妊娠のご予定がある方は、出産と授乳を終えてから検討されるほうが、結果を長く保ちやすくなります。
「安さ」を最優先にクリニックを選ぼうとしている方
費用は重要な検討材料です。ただし、価格だけで選ぶと、術後の保証やアフターケアが含まれていない場合があります。
表示価格に麻酔代や検査費、術後の診察が含まれているかは、クリニックによって異なります。
さらに、修正が必要になれば、その費用が別に発生します。表示価格だけでなく、保証の範囲やアフターケアに何が含まれるかまで確認してください。
リスクの説明に納得できていない方
疑問が残ったまま手術に進むと、術後に「聞いていなかった」という思いが生まれやすくなります。
聞きたいことが聞けていないなら、まだ判断する段階ではありません。
患者様の疑問や不安を解消するのは、医師の役目です。当院のカウンセリングでも、納得いくまでご質問ください。
乳がん検診で再検査の指摘を受けている方
バストに何らかの所見がある状態では、まず精密検査を優先してください。診断がついていない段階での手術は避けるべきです。
手術によって、その後の検査が受けにくくなる場合もあります。順番を間違えないようにしてください。
豊胸で後悔しないための7つのポイント
ここからは、術式と医師を選ぶ段階で確認しておきたい点です。すべてのリスクをなくすことはできませんが、納得して選ぶことはできます。
押さえておきたい点を7つにまとめます。
- 症例数と実績のある医師を選ぶ
- 症例写真で仕上がりの傾向を確認する
- 納得できるまでカウンセリングを受ける
- 自分の体型に合った術式を選ぶ
- バストアップ量を欲張りすぎない
- 保証制度とアフターケアの範囲を確認する
- 術後の注意事項を守り、異変があればすぐ受診する
症例数と実績のある医師を選ぶ
豊胸は、医師の技術や経験が結果に反映されやすい手術です。バッグの選択、剥離の層、左右差への対応など、判断が必要な場面が多くあります。
担当する医師がどれだけの症例を扱ってきたかを確認してください。カウンセリング担当と執刀医が別になる場合は、執刀医の情報も確認しておきたいところです。
症例写真で仕上がりの傾向を確認する
クリニックによって、目指す仕上がりの方向性は異なります。大きさを重視するのか、自然さを重視するのか。
自分の理想に近い症例があるかどうかを見てください。自分と体型が近い方の症例があれば、より参考になります。
当院の豊胸の症例写真は一覧ページからご確認いただけます。
納得できるまでカウンセリングを受ける
体型や皮膚の状態を診たうえで、複数の選択肢が提示されるかを確認してください。ひとつの術式しか提案されない場合は、その理由を聞いておくとよいでしょう。
疑問が残っているうちは、決める必要はありません。納得できたと思えるまで質問を重ねてください。
自分の体型に合った術式を選ぶ
痩せ型の方は、脂肪注入に使える脂肪が不足していたり、バッグの縁が目立ちやすかったりします。
皮膚の厚み、乳腺の量、肋骨の形。これらによって向き不向きが変わります。人気の術式が自分に合うとは限りません。
バストアップ量を欲張りすぎない
皮膚が伸びる範囲には限界があります。無理なサイズアップは、不自然な仕上がりや痛みの原因になります。
一度大きくしてから小さく戻すのは、皮膚がたるむため難しくなります。迷ったときは控えめな選択のほうが、後の調整余地を残せます。
保証制度とアフターケアの範囲を確認する
保証の有無や範囲は、クリニックによって異なります。術後に不都合が生じた場合の対応、検診や再手術が費用に含まれるかを確認してください。
何がどこまで含まれるかは、契約前に書面で確認しておくと安心です。
当院の保証・アフターケアの内容はこちらからご確認いただけます。
術後の注意事項を守り、異変があればすぐ受診する
激しい運動や圧迫の制限は、結果を安定させるためのものです。指示された期間は守ってください。
腫れや痛みが引かない、片側だけ様子が違う。こうした変化があれば、自己判断せず受診してください。早く対応するほど選択肢が残ります。
ここがポイント!
カウンセリングでお伺いしたいのは、サイズの希望よりも「何を一番大切にしたいか」です。大きさなのか、柔らかさなのか、傷跡の目立ちにくさなのか。ここが定まっていれば、私たちも術式やサイズをご提案しやすくなります。
豊胸に関するよくある質問
豊胸で後悔する原因は何ですか?
体型や希望と術式が合っていなかった、起こりうるリスクを認識できていなかった。この2つが主な原因です。
リスクの起こりやすさは、皮膚の厚みやもとのバストの形、注入量などの条件で変わります。カウンセリングの段階で、自分に何が起こりやすいかを確認しておくことが大切です。
豊胸の費用相場はどのくらいですか?
術式によって幅があります。一般的な相場の目安は、シリコンバッグ豊胸が約55万~130万円、脂肪注入豊胸が約30万~200万円、ハイブリッド豊胸が約90万~200万円です。
ヒアルロン酸豊胸は1カップ増量で約25万~65万円ですが、吸収されるたびに再注入の費用がかかります。
当院の料金目安は、シリコンバッグ豊胸が55万~95万円(税込)、脂肪注入豊胸が104.5万円(税込)、ハイブリッド豊胸が140万円(税込)です。検査費・麻酔代・オプション等は別途かかります。詳しくは豊胸の料金のページをご確認ください。
豊胸手術のダウンタイムはどのくらいですか?
術式によって異なります。シリコンバッグ豊胸では見た目の大きな変化が落ち着くまでに2~4週間ほど、バストが完全に仕上がるまでには6か月前後かかることもあります。
脂肪注入豊胸では主な症状が1か月程度で落ち着き、最終的な完成までは3~6か月が目安です。脂肪を吸引した太ももやお腹にも症状が出ます。
詳しい経過は豊胸手術のダウンタイムのコラムで解説しています。
豊胸をしたことは周囲にバレますか?
体型に合わないサイズを選ぶと、バストの縁が浮き出て気づかれやすくなります。触ったときの硬さや揺れ方、仰向けになったときの形も違和感の原因になります。
傷跡は1か月ほどで徐々に目立たなくなりますが、完全に分からなくなるまでには1~2年かかる場合があります。
見分け方や自然に仕上げるための考え方は、豊胸してる人の特徴や見分け方のコラムで解説しています。
豊胸をしている人は何割くらいですか?
当院が500人に実施したアンケートでは、9人が豊胸をしていると回答しました。およそ56人に1人という割合です。
厚生労働省の資料によると、美容医療全体の施術数は2019年の約123万回から、2022年には約373.2万回へと約3倍に増加し、「乳房」に分類される施術数も、2019年の約0.6万回から2022年には約6万回へ増加しました。ただし、この「乳房」には豊胸だけでなく、乳房異物除去、乳房挙上、乳房縮小、乳頭乳輪形成なども含まれています。詳しくは豊胸をしている人の割合のコラムで解説しています。
豊胸手術のあと、性行為はいつから可能ですか?
胸に負担をかけない範囲であれば、術後2週間ほどが目安です。激しい行為は1か月ほど空けることをおすすめしています。
再開の時期は経過によって異なります。迷う場合は担当医にご相談ください。
豊胸手術のあと、授乳に影響はありますか?
適切な層に処置されていれば乳腺や乳管は温存されるため、授乳できるケースがほとんどです。実際に、豊胸後に出産・授乳をされている方が多くいらっしゃいます。
ただし「授乳できること」と「十分な量の母乳が出ること」は同じではありません。切開の位置や手術方法、もともとの乳腺の状態によって個人差があります。
将来の授乳を希望される場合は、カウンセリングで必ずお伝えください。詳しくは豊胸後の授乳のコラムで解説しています。
豊胸手術のあとも乳がん検診は受けられますか?
受けられます。豊胸手術をしていると乳がん検査ができないと言われることがありますが、当院ではインベニア・エイバス(乳腺専用3D超音波検査)で検査が可能です。
ただし、検査方法によっては撮影に配慮が必要です。豊胸歴は必ず申告してください。
当院で豊胸手術を受けられた方は、術後の乳がん検査を1回無料で受けていただけます。
シリコンバッグは10年で交換が必要ですか?
現在のシリコンバッグは、10年経ったからといって必ず交換が必要になるわけではありません。特に問題がなければ、定期的に交換する必要はありません。ただし、永久にもつと断言できるものではないため、定期検診でバッグやバストの状態を確認することが大切です。
10年以上前はバッグを指で押し込んで挿入していたため傷がつきやすく、破損の原因となっていました。当院では専用器具のケラーファンネルを使用し、バッグに直接触れにくい方法で挿入しています。
ただし、大幅な体重の増減や出産・授乳などの影響でメンテナンスが必要になる方もいらっしゃいます。また、カプセル拘縮が生じた場合は、ご希望により入れ替えを行うこともあります。
豊胸で後悔したくない方は東京美容外科へ
- 失敗は誰にでも等しく起こるわけではなく、条件が分かっているものが多い
- リスクは術式ごとに異なるため、検討している術式のリスクを個別に把握する必要がある
- 自分に起こりやすいものを事前に絞り込めば、避けられる失敗がある
- 術式と医師を選ぶ段階で確認しておくことが、後悔を減らすことにつながる
東京美容外科では、シリコンバッグ豊胸やハイブリッド豊胸に加え、他院で受けた豊胸の修正にも対応しています。
実際に多くの修正手術に向き合ってきた経験をもとに、起こりうるリスクも含めてご説明します。
迷っている段階でも構いません。手術を受けるかどうかを決める前に、まずは一度ご相談ください。