多汗症の治療方法

多汗症は、どういう病気?

多汗症とは必要以上の汗をかいて、皮膚が汗で濡れてしまい、その汗が止まらない症状です。
多汗症には、汗をかく場所によって、いろいろなタイプがあります。

・手のひら:手掌多汗症
・足の裏:足底多汗症
・わきの下:腋窩多汗症
・顔面:顔面多汗症
・頭部:頭部多汗症
・全身:全身多汗症

また、汗をかく程度によって、汗で困ることはない重症度1から、日常生活で常に困っている重症度4まで分類され、3以上は対策が必要とされています。

多汗症の治療法

薬による治療

多汗症の治療薬は、塗り薬と飲み薬があります。

・多汗症の塗り薬
塗り薬には、塩化アルミニウムが含まれる塗布薬が適応されています。
塩化アルミニウムには、汗を抑える作用があるため、多汗症の治療薬として用いられているのです。殺菌作用もあるため、ワキガの臭いに対策にも効果が期待できます。
汗を特定の部位にかく多汗症に効果的です。
・多汗症の飲み薬
多汗症の飲み薬には、漢方薬や抗コリン薬が適応されています。
飲み薬の効果は全身に及ぶため、特定の場所でなく、広い範囲に汗を大量にかく多汗症に効果的です。

注射による治療

注射薬では「ボトックス注射」が採用されています。
ボツリヌス菌から毒素を抜いた成分が注射されます。ボトックス注射によって注射範囲の神経が麻痺し、汗腺の働きを抑制することで、多汗症の症状を抑えます。
1回のボトックス注射で3~10か月ほど効果が持続し、重篤な腋窩多汗症では健康保険が適応可能です。
神経を麻痺させられるのは注射した部分のみであるため、原発性の多汗症、特に腋窩多汗症に効果を発揮しやすい治療法です。
また、わきの多汗症で悩んでいる方に有効な治療法です。

手術による治療

多汗症の手術には、超音波や内視鏡による手術が可能です。
いずれの場合も、特定の部位に大量に汗をかく原発性の多汗症に高い効果を発揮する治療法です。

内視鏡手術の場合、皮膚を数ミリ切開し、発汗の指令を出している交感神経を遮断します。傷は目立たない程小さく、短時間で終わるので患者の負担も少ないことがメリットです。

しかし、手術後に胸や胴といった身体の他の部分に発汗が増える「代償性発汗」が起こる場合もあります。その程度には個人差がありますが、ずっと汗が止まらない多汗症とは違うため工夫をしながら対応することが可能です。

水道水イオントフォレーシスによる治療

水道水イオントフォレーシスは患部を水道水に浸し、微弱な電流を流します。手のひらや足の多汗症に使われます。水素イオンが汗を作り出す細胞に働きかけ、汗の生成自体を抑えるものです。この治療法は定期的に行う必要があり、治療を止めると効果はなくなります。

費用について

多汗症の治療には、保険が適用する施術としない施術があり、個人の症状によっても異なります。
以下に保険適用の治療法をまとめました。
・イオントフォレーシス療法
・内視鏡手術
・ボツリヌス療法(ワキのみ)

ボツリヌス療法は保険適用で3割負担の場合、費用は3万円程度です。
手術の場合はクリニックによって異なりますが、だいたい10万円から50万円程度です。

多汗症は汗のかき方や体質、原因によって治療法が異なるため、気になった方はまず美容外科に相談することをおすすめします。
自分に合った方法で多汗症を治療して、汗に困らない生活を手に入れましょう。

この記事の監修医師

医療法人社団東美会 理事長 兼 東京美容外科 統括院長
麻生 泰 医師

・慶應義塾大学医学部 非常勤講師
・日本形成外科学会
・日本美容外科学会
・日本マイクロサージャリー学会

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