加齢による顔のしわやたるみを根本的に解決するには、美容整形でフェイスリフトするのが一番の近道です。
皮膚やその下の土台を引き上げ(リフト)ることで、若々しい肌の張りを取り戻すフェイスリフト。しかしそのフェイスリフトをした結果、顔の皮膚がひきつれる(ひきつる)ことがあるという話を聞いたことがあるかもしれません。
実際に、フェイスリフトで皮膚がひきつることはあるのでしょうか?あるとしたらどのような状況で、どう解決するのでしょうか。今回はフェイスリフトとひきつれについてお話ししていきます。
フェイスリフトでひきつれは起こる?
フェイスリフトでひきつれが起こるのなら、たるみが改善できるとしても施術を受けるのをためらってしまいますよね。本当にフェイスリフト術が原因でひきつれが起こることはあるのでしょうか?詳しく説明します。
フェイスリフトでひきつれが起こるのは「糸」を使った施術の時
フェイスリフトにはいくつかの方法があります。一つは外科的に切開して、皮膚のたるみを取る方法。もう一つは糸で皮膚を釣り上げてたるみやシワをなくす方法。そのほかにもヒアルロン酸などの注射や、レーザー治療などの方法もあります。
その中でも、顔のひきつれが起きてしまうフェイスリフトの施術は切開ではなく「糸」を使った場合です。
糸を使ったフェイスリフトでひきつれが起こる原因は?
ではなぜ糸を使ったフェイスリフトで、ひきつれが起こるのでしょうか。
糸を使ったフェイスリフトの施術は、厳密に言えば皮膚を引き上げるのではなくどちらかと言えば「つまみ上げる」状態でたるみやシワをなくすからです。全体的に不要な部分を切開するのではなく、糸を任意の場所に入れてつまみ上げるので、その場所や深さなどの細かな調整が必要となります。
この場所や深さが微妙にずれてしまっていると、引き連れが起きてしまうことがあります。
フェイスリフトでひきつれが起こったらどうすればいい?
では糸を使ったフェイスリフトの施術によるひきつれが起きてしまった場合、どのように対処したら良いのでしょうか。
フェイスリフトの施術後のひきつれは1ヶ月以内に治る
まずはフェイスリフトによるひきつれがどのくらい続くかについてみていきましょう。
糸を使ったフェイスリフトのひきつれは、施術をした術者の技術力によって変わる場合が多く、全くない場合もあるし、長期間違和感が残る場合もあります。早ければ2~3日でひきつれの感覚がなくなれば問題ありません。糸を使ったフェイスリフトでは、糸で皮膚をリフトアップしてから2~3日後に若干緩んだ状態で丁度良い状態がベストとなります。そのため、上手くいっても2~3日はひきつれが続くのが通常と言えます。
フェイスリフトの際に使用する糸には「吸収糸」を使う場合と、「非吸収糸」を使う場合があります。吸収系であれば、糸が溶けてしまえば引き連れがなくなりますので、半年程度で吸収される糸を使えば、半年間でひきつれも無くなるはずです。
しかし吸収系であっても、溶けるまでの期間が長い糸の場合は、ひきつれが2年続くこともあります。吸収系の糸の場合、糸が溶けてしまうとフェイスリフトの効果はなくなってしまいますので、施術の際にどの程度の期間リフト効果が続くのかの説明はあると思いますが、ひきつれが起きた場合、改めて期間を確認してみても良いでしょう。
一般的にはひきつれは1ヶ月程度で治るようですから、ひと月程度様子をみてから判断すると良いでしょう。
施術から1~2年経ったあとなら再施術も可能
すぐにひきつれが起きてしまうケースの他に、時間が経ってからフェイスリフトの効果が薄れて皮膚がたるむなどの理由でひきつれが起こる場合もあります。
その場合は、再度フェイスリフトを受けて肌を引っ張った状態に戻すのが一番良い対策です。フェイスリフトの再施術は、一般的には1~2年経ってからなら可能と言われています。この場合も同様に、施術した医師に相談してみると良いでしょう。
フェイスリフトによるひきつれが心配な時は?
せっかくフェイスリフトで見た目の若さを取り戻しても、結果としてひきつれによるストレスが溜まってしまっては満足度も半減してしまうことでしょう。では、フェイスリフトでひきつれを起こさないためにはどのようにしたら良いのでしょうか。
切るフェイスリフトならひきつれが起こる可能性が少ない
フェイスリフトのひきつれは、糸が皮膚を引っ張ることによって起こります。つまり、糸を使ったフェイスリフト固有の症状と言えるのです。
そのため、ひきつれを避けるためには糸を使った方法ではなく、メスを入れて不要な皮膚を切除するフェイスリフトがおすすめです。
現在ではSMAS法などといった、皮膚だけでなく皮膚の下の筋膜までたるみをなくす方法もありますので、より効果的な結果を得ることも可能になります。
まとめ
フェイスリフトは顔のしわやたるみをなくし、若々しさを得るために効果的な施術です。糸を使ったフェイスリフトは肌にメスを入れることなく比較的手軽な気持ちで受けることができますが、その分ひきつれなどの症状が出やすくなってしまいます。
フェイスリフトを実施する際には、糸を使うか、切開するか、事前に両者のメリットデメリットを考えてから決めることが大切です。万一糸で施術してからひきつれの状態になってしまったら、一定期間様子を見てから医師に相談して対処してもらうのがベストと言えます。