ブロック注射
- 公開日:2015年01月01日(木)
- 最終更新日:2016年11月11日(金)
ブロック注射は伝達麻酔に含まれます。伝達麻酔は浸潤麻酔のみで十分な除痛が困難な処置・手術の場合に用いられます。除痛したい部位の近位において,その部位を支配する痛覚伝導路を局麻薬で遮断します。すなわち、除痛したい部位から「痛み」として脳が感じるまでの「痛みを伝える神経の道筋」(これが痛覚伝導路)をブロックしてしまう方法で、使用する局麻薬や部位によって作用時間は異なります。
美容外科では、顔面の手術の際に下顎神経ブロックなどの三叉神経のブロックや、眼窩上神経ブロックを併用することがあります。一般外科では手指の除痛を得るための「指ブロック」や整形外科などの手術で「腕神経叢ブロック」を併用したりします。神経ブロックと伝達麻酔はもともと同じものを指し、日本の健康保険制度では、手術のための局所麻酔として行うものを伝達麻酔、そして麻酔科などのペインクリニックなど疾病の治療目的に行うものを神経ブロックと区別していますが、しばしば混同して用いられています。
麻酔科などのペインクリニックの治療のことを「神経ブロック療法」と呼ぶこともあります。ペインクリニックでは耳鳴り、メニエール病、突発性難聴、顔面神経麻痺などに対して星状神経節ブロックを行うなど、様々の神経ブロック療法があります。
この記事の監修医師
医療法人社団東美会 理事長 兼 東京美容外科 統括院長
麻生 泰 医師
・慶應義塾大学医学部 非常勤講師
・日本形成外科学会
・日本美容外科学会
・日本マイクロサージャリー学会
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